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メンターウィーク企画:【日本史で登場する実物を見てみよう~博物館見学~】

授業・学び

品川翔英では、生徒が自分で選ぶ担任を「メンター」と呼びます。
各メンターは生徒が視野を広げたり成長したりするのに必要と考える講座を長期休暇中に企画し、参加希望の生徒を募ります。
これらの企画は教員が教科や興味や関心、得意なことを活かして行われ、この講座が開かれる期間を「メンターウィーク(MW)」と呼んでいます。
受験対策や補習など、授業の延長線上に位置する講座もありますが、普段の教科学習では体験できないような活動も多く体験でき、非認知能力の育成が期待されます。

以下、社会科の乙川、藤澤、田代から報告です。
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7月28日(金)に、中学生5名(2年生4名・3年生1名)と、上野・東京国立博物館に行ってきました。

〇実施目的
1.歴史(日本史)の授業で見聞きしたものを実際に見て理解を深めること
2.大規模な博物館に自ら計画を立て、見に行き、博物館の楽しみ方を学ぶこと

〇実施内容
~事前学習編~
今回は、校内で事前学習を行い、上野・東京国立博物館に向かうスタディーツアーでした。
〈学習内容〉
・上野・東京国立博物館のホームページを見ながら、実際に見たい展示品とその展示場所をリストアップする。
どのようなルートで見学をするか計画を立てる。
〈生徒たちの様子〉
中学2年生の4名は、今年の4月から本格的に歴史の学習を始めたばかりの生徒たちとあって、「土偶が見たい!」「埴輪が見たい!」と、1学期の学習内容を思い出しながら、計画していました。
「この遮光器土偶って、どうして部分的に欠けているの?」「先生が、今一番見たい仏像ってありますか?」と、意欲的に学んでいたところが印象的でした。
また、考古学という分野の学者さんたちが発掘調査をして、1つ1つ出土したパーツを組み合わせて展示品が出来上がっているということ、世の中には、「秘仏」という一定の期間にしか見ることのできない仏像が存在していること、欠けているパーツがどんな形なのか想像しながら展示品を見るという楽しみ方があるということ、展示品にも実は入れ替えの時期が存在していることなど、普段の授業でなかなかできない深い話もすることができました。
~現地での学習~
〈生徒たちの様子〉
博物館に入った瞬間、生徒たちが事前学習で調べた土偶や埴輪が見に行きました。人型埴輪を見て、「なんか幸せな気持ちになるかわいい顔」「こっちの埴輪は挨拶してきているみたいな顔」「服装がよくみたら違う!」と、たくさんの気づきがあったようです。また学芸員さんに話しかけて質問する生徒までいて、その行動力に驚かされました。

〇企画を通じて…
ある生徒から「先生、これ(石像)、全然欠けているパーツがないね。ということは、学者さんが発見したときからこんなきれいな形で出てきたってこと?」と、事前学習が生きているなと思える発言が飛び出しました。
授業や事前学習で学んだものを実際に見るだけでなく、「思ってもみなかった展示品に心惹かれる」という経験もしてくれたようです。
「博物館」という、普段とは異なる空間で実物を見られる喜び、現地に行ってこその出会いを味わってくれたと思います。このスタディーツアーが、自分の価値観や世界観を広げるきっかけとなってくれることを願います。